蓄電システムをDIYで設置して約3ヶ月。
今のところ特に問題もなく普通に稼働しています。
ポータブル電源とは違って、家のコンセントを使えるので快適です。
しかも、基本的には停電対策用として設置しましたが、普段使いもできるので電気代も削減することもできました。
特に良かったことは、やはり停電時に重たいポータブル電源をいろんな場所に移動したり、延長コードを出さなくてよいところです。
なぜ蓄電システムをDIYで設置した理由や、設置後の感想など書いていきますので、興味のある方の参考になれば嬉しいです。
また、蓄電システムの詳細などは後日書いていきます。
蓄電システムを設置した理由
停電対策のため
停電対策として以前購入した「ポータブル電源」ですが、停電時に使いたい家電が複数あり、使うたびに移動したり延長コードをつなげたりと手間がかかりますし、そもそも容量が2Kwhと少ないので、蓄電池システムを設置することにしました。
電気代削減のため
我が家は太陽光パネルを設置しており、電気契約は時間帯別電灯(10時間型)で夜間(22時~8時)は安く、日中は少し割高な料金体系になっています。
帰宅後18時~21時に電気の利用が多いので、この時間に蓄電池に貯めた電気を利用できれば、かなり電気代を削減することができそうだったからです。
蓄電システムをDIYした理由
蓄電システムの価格を抑えるため
蓄電システムの価格は年々下がってきていますが、販売業者に頼むとまだまだ高く、我が家の蓄電にかける予算も少ないので。
自分でやりたかったから
ここ最近電気工事に興味を持ち、しかも蓄電池(リン酸鉄リチウムイオンバッテリー)にも興味があったので、自分で取り付けてみたいと思ったので。
しかも、以前から気になっていた蓄電システム。
太陽光パネルを設置しているので、後々活用したく、小さなシステムで経験値を得るために自分で設置しようと思いました。
蓄電システムを設置してみた感想
電源スイッチを入れる瞬間はとても緊張した
蓄電システムを設置後、初めて電源スイッチを押す瞬間はとてもドキドキ。
配線の接続など間違いがあると大変な事になるので、電源を入れるまで入念にチェックし間違いないか何回も確認しました。
電源を入れ順調に稼働したので一安心です。
DIYはすべて自己責任なので、大惨事にならないよう慎重に細心の注意を払いました。
日常生活が変わらない
蓄電システムはポータブル電源と違い、家のコンセントを普通に使用できるので普段と変わらない生活を送りながら蓄電池を利用できます。
しかも蓄電池の残量が切れた場合、瞬時に自動で商用電源に切り替わるので、電池切れで停電になったり、手動で操作することもありません。
ハイブリッドインバーターの設定が少し分かりづらい
ハイブリッドインバーターの設定マニュアルが全て英語なので、スマホで翻訳しながら設定していきましたが、なかなかうまく理解出来ないところがありました。
それから、充電モードが4種類、出力モードが3種類あり、充電と出力の組み合わせをどのようにすればよいか迷いました。
電気代が削減できた
下記の画像は我が家の月別電気料金表です。
2022年10月からポータブル電源の利用を開始し、2023年2月からポータブル電源と蓄電システムを同時に利用開始。
電気使用量の前年同月との比較を表にしてもいました。
蓄電システム 利用前(kWh) | 蓄電システム 利用後(kWh) | 削減量(kWh) | 削減率(%) | |
4月 | 279 | 176 | 103 | 36.9 |
3月 | 406 | 253 | 153 | 37.6 |
2月 | 523 | 319 | 204 | 39.0 |
1月 | 661 | 445 | 216 | 32.6 |
12月 | 469 | 275 | 194 | 41.3 |
11月 | 365 | 240 | 125 | 34.2 |
10月 | 261 | 228 | 33 | 12.6 |
表を見て分かるように、電気使用量が削減出来ているのが一目瞭然ですね。
天候に左右されますが、月々30~40%の電気使用料を削減できています。
もう少し容量が欲しい
我が家の蓄電池を制御しているハイブリッドインバーターは時間の制御が出来ないので、18時から21時の一番使いたい時間に電池が切れてしまうことがあります。
蓄電池の容量は5.12kWhですが、もう少し容量があったほうが良かったかなぁと思いました。
初めての設置で小さなシステムで作りましたが意外に良かったので、初めからもう少し大きなシステムを作ればよかったかと少しだけ後悔しました。
我が家の蓄電システムの主な構成製品
蓄電池「Ampere Time 」12V 200Ah Plus
AmpereTimeの 12V 200Ah Plus LiFePO4 リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを2個購入し、直列の24Vで利用します。
※今年からブランド名が「AmpereTime」から「LiTime」に変更されました。
【製品紹介】
【安心して使用できる自動車レベルセル】
より高いエネルギー密度、より安定した性能、より大きな電力を持つ自動車レベルLiFePO4セルを採用
BMS(バッテリー管理システム)を搭載しており、過充電保護、過放電保護、過電流保護と短絡保護など多数の安全機能を有しています。
バッテリーには酸がないので、水素ガスが生成しなく、より安全に取り付けられます。
【長寿命および軽量化でより便利】
4000回以上サイクル使用できることで、耐用年数は10年に達します。
1つのモジュールはわずか22.5kgの重さで、同容量の鉛酸電池の重さのわずか1/3です。設置と移動もより便利になります。
【95%高効率&低自己放電率】
95%の容量使用率に達しても、放電曲線フラットで12.8 V以上に維持しています。
自己放電率も低いので、長期間経過しても、電力損失が少ないです。
また、メモリー効果がなく、どのような状態でも、充電されるとすぐに使用できます。
【並列と直列可能で様々なシーンで活躍】
最大4個直列接続でき、48V(51.2V)200Ahになり、10240W負荷できます。
最大4個並列接続でき、12V(12.8V)800Ahになり、10240W負荷できます。
さらに、直列と並列接続を同時にすることも可能で、様々な使用需要に対応できます。
参照元:LiTime
ハイブリッドインバーター「SRNE」HF2430U60-100
SRNE社製のハイブリッドインバーターHF2430U60-100を中国のサイト「アリババ」で購入。
AC100V を出力できるハイブリッドインバーターが数少ない中、価格が安いSRNE社のハイブリッドインバーターを選びました。
【製品紹介】
このハイブリッドインバーターは、ソーラーパネルなどの電力をバッテリーに充電するためのMPPTチャージコントローラー、バッテリーの電気を交流100Vに変換するためのインバーター、バッテリー電源が落ちたときに商用電源に切替える切替器が一つになった製品です。
【製品仕様】
[ACモード]
周波数:50Hz/60Hz(自動判別)
効率:>95%
変換時間 (バイパスとインバータ):10ms (標準)
[インバータモード]
定格出力:3000W
力率:1
効率:>92%
バッテリー入力電圧:24V
[PV充電]
最大 PV 開回路電圧:100Vdc
PV動作電圧範囲:30-100Vdc
バッテリー電圧範囲:20-33Vdc
最大出力電力:1400W
PV充電電流範囲(設定可能)0-60A
[サイズ] 高さ378mm×幅280mm×奥行き103mm
[重量] 6.8kg
参照元:SRNE
ソーラーパネル「ブルーサンソーラー」BSM415PM5-60S
ブルーサンソーラーの単結晶415W太陽光パネルをソーラーオフというサイトで2枚購入。
画像の下のソーラーパネルが今回購入したパネルです。
【製品紹介】
ブルーサンソーラー社の単結晶415Wのシングルドモジュール。
現在主流のハーフカットセルではなく、短冊状セル(シングルド)を採用したことで影に強く、実発電量が高いのが特徴です。
【製品仕様】
- セルタイプ:PERCシングルド単結晶
- 最大出力(Pmax):415W
- 開放電圧(Voc):46.7V
- 短絡電流(Isc):11.12A
- 最大出力動作電圧(Vmp):38.9V
- 最大出力動作電流(Imp):10.67A
- モジュール変換効率:22.1%
- サイズ:1719mm×1140mm×30mm
- 重量:21kg
- バイパスダイオード:有(逆流防止ダイオードは無)
- コネクタ:MC4
参照元:ソーラーオフ
おわりに
蓄電システムをDIYで設置して約3ヶ月経ちましたが、今のところ問題なく稼働しています。
まだ1年を通してないので、今後どのような結果になるのか楽しみです。
やっぱり蓄電システムは、ポータブル電源とは違い家のコンセントを普通に使えるので、とても快適です。
それから、今回使用した主な機器は全て中国企業の製品でどのくらいの耐久性があるか分かりませんが、製品自体はしっかりしている印象なので数年間は問題ないと思いました。
今後の問題点。
実際に台風などで停電になった場合、蓄電池に充電する方法は今回設置した太陽光発電しかありません。
このハイブリッドインバーターに接続している太陽光パネルは800Wなので、昼間に冷蔵庫などの電気使いながら蓄電池に充電するには少し容量が足りません。
元から屋根に設置している太陽光パネルはパワーコンディショナーに接続されいるので、 この太陽光パネルから直接ハイブリッドインバーターに入れることができません。
もう1組太陽光パネルを追加しようかと思いソーラーオフのサイトを覗くと、購入したソーラーパネルの販売が無くなっていました。
台風シーズンまでしばらくあるので、それまでに入荷されていたら追加で購入したいと思います。